散文ブログ『ちりぶみ』
数名による持ち回り創作ブログ。4のつく日(4・14・24)更新。
プロフィール

  • 執筆陣紹介

    P助
    主宰。企画/発案担当。
    え、それって口だけってこと!?(笑)


    大塚晩霜
    デザイン担当。ブログのレイアウトが悪いとすればコイツのせいなんだ。
    週刊とりぶみ


    ナチュレ
    [プロフィール作成中...]


    仁礼小一郎
    沖縄出身ゴールデンルーキー

    某サークル六代目総長

    しがないサラリーマン
    ~順調にジョブチェンジ中!~
    (HP:気分は下克城!!
    See-Saa Night Fever!!


    こさめ
    万緑ソー中、紅一点!? 
    ココロに移りゆく何ごとか


    イシカワ マキ
    長野市在住。



カテゴリー



月別アーカイブ



ブログ内検索



リンク

このブログをリンクに追加する



スポンサーサイト   (--/--/--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



七百年の平和(P助)   (2006/11/04)
それはもう七百年も前のことだそうだ。
大きな戦争があり、何十万人が一瞬にして消し炭になるような兵器が、何度も使われたらしい。
僕らの祖先は地下に逃げ込み、そうしてこの楽園を築いた。

人工の太陽を浮かべ、常緑の木々を植え、技術の粋を集めた浄水システムを設置した。
森では小鳥や小さな動物たちも楽しげに生活している。

工業地区と居住地区を隔離することで、煙や騒音といった公害とも無縁だ。
人々は穏やかに暮らしている。

僕ら人類ははもう二度と地上にでることはできないのだそうだ。
地上は戦争の爪痕が今も生々しく残り、僕らがもし地上に出れば、使われた兵器の呪いでたちどころに死んでしまうのだそうだ。

確認するすべはないが、先日のみんなの制止を振り切り、地上に向かった男は未だに帰ってこない。
今まで外に出た人間達は全てそうだった。
おそらくそれは真実なのだろう。

だが僕にしてみれば、外に出たいと思う気持ちは全く理解できない。
先にも述べたが、ここは楽園だ。

眼にも鮮やかな自然。
食べるものにも、住む場所にも困らない。
寒さに凍えることもない。

そして何より代え難いものがここにはある。
それは平和だ。
いざこざもケンカもなければ、いじめも言い争いすらない。
もちろん戦争など起きるはずもない。

これ以上のことがあるだろうか。

僕らの祖先は、その争いから地上に築いていた楽園を壊してしまった。
僕らはそんなことを繰り返さない。
この最後の楽園を壊してはいけない。

争いは愚かな行為だ。
この場所を築いた人たちも同じ考えだったのだろう。

この楽園を守っていくために、彼らは一つだけ条件を設けた。

それは平和であること。

この楽園には、外の世界の呪いを遮断する特殊な壁が築かれている。
先に述べたように、外の世界の呪いに汚染されればこの楽園の全ての生物は、あっという間に死滅してしまうだろう。

10年平和が続けば、その壁が1枚増える。
ただしその間、1度でも争いごとがあれば壁はすぐに失われる。

ここは平和だ。
平和で「なければならない」。
僕らは平和を「続けなければいけない」。

どんな些細な争いも許されない。
主張よりも、個性よりも、本能よりも重視されるのは平和である。
主張し、個性を出し、本能に従って生きるから争いが起こる。
平和であれば、そんなものは必要ないのだ。

外の世界を求め、死んでいく人間は何を考えているのだろうか。
僕らはそれを理解することができない。

平和以上に何を欲しようというのだろうか。
七百年の平和を僕らはこれからも守っていくのだ。
全てを捨てても。





*************************
今回もUPが遅くなりすいませんでした。
「七百年の平和」如何でしたでしょうか?
面白いと感じて頂けましたら、是非下記バナークリックお願いします^^

コメント・TBもお待ちしてますよー!
スポンサーサイト


テーマ:ショートショート - ジャンル:小説・文学




この記事に対するコメント

あ・・・
v-16平気が直ってるゾ・・・。
【2006/11/06 21:31】 URL | そんちょ #-


お気軽にコメントをお書き下さい











«  | ホーム |  »


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。